🌳日本やブリテン島で見られる樹木:ケヤキ2023年11月29日 17:28


ケヤキ(欅 Zelkova serrata)
↑東京都内の某大学キャンパス内で撮ったケヤキ


むかし勉強していた、樹木について、書いていこうと思います。


はじめに、

イギリスのブリテン島にもともと自生している樹木は30種類ぐらいなので、簡単に覚えられます。
それ以外の樹木はすべて、林業や園芸のために持ち込まれた、外来種です。

日本列島にもともと自生している樹木は、いったい何百種類あるんでしょうか?すべて覚えている人がいたら、すごい人です。


🌳日本の樹木: ケヤキ Zelkova serrata 

学名のserrataは、葉っぱのヘリが、 ノコギリの刃のようにギザギザしている(serrated セレイティッド 英)からきているそうです。 

私は、学名の英語読みを「ゼルコヴァ セラータ」と習いました(serrataは「ラー」にアクセント。イングランド人の樹木専門者の発音ですが、ちがう発音をする英語ネイティブもいるかもしれません)。 

※ブリテン島には、Zelkova spp.の木は、もともと自生していません

灰色の樹皮がポロポロはがれ落ちて、
灰色とオレンジ色の点描画みたいになる(speckled bark)のが、
ケヤキの特徴です。

まるて腕を空に向かって伸ばしているような、
おおらかで伸び伸びした枝ぶりが、
ケヤキの特徴です。

東京西部の多摩エリアでは、気候風土の影響でしょうか、
「とても良い樹形になる」そうです。
(と、そのエリアの植木屋さんから聞いたことがありますが、
どんなふうに良いのか、忘れてしまいました...)。

街路樹としては、
東京の表参道や、阿佐ヶ谷の目抜き通りに植えられています。

阿佐ヶ谷のケヤキ並木は、切ってしまったのでしょうか?
かつて、台風の直後に根元から倒れた木もありましたし、
何年も前に私が通りがかったときには、
木の内部をスカスカに食べてしまうコフキサルノコシカケ(Ganoderma spp.)が根元に育っている木もありましたから、
下を通行するたくさんの人や車の安全を考えると、
伐採は仕方のないことなんでしょう。



🍰樹木と糖尿病をめぐる思索2020年12月04日 01:20


🍰

2020年12月04付のブログ「食べ過ぎるな!」のコピペ。

 (ブログ「食べ過ぎるな!」の内容をアサブロに引っ越し中。)



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樹木と糖尿病をめぐる思索 

20201204

 

もともと在来の植物の種類が少ないイギリスの庭園には、日本の樹木がいたるところに植えられているが、

 なかでも、カツラの木(katsura tree, Cercidiphyllum japonicum サースィディフィラム・ジャポニカム)は、秋に黄色く色づいた葉っぱから「キャラメルの匂いがする」ことで現地の園芸通の間で知られている。

 私も実際に、晩秋にカツラの落ち葉の匂いを嗅いだことがある。 甘ったるい、キャラメルそのものの匂いだった。 焦がした砂糖の匂いである。

  

「カツラの落ち葉からキャラメルの匂いがするなんて、聞いたことがないよ」と言う人もいるかもしれないが、

 もしかすると、本州以南に住んでいるかもしれない。

 欧米で植えられているカツラは、幕末~明治期にE.H.Wilson(E.H.ウィルソン)というプラントハンター(=植物採集業者)が、北海道で採集した木から増やしたそうである。 

  

ということは、北海道に生えているカツラの木は、落葉時にキャラメルの匂いがするのではないか。

 どうして、北海道のカツラの落ち葉はキャラメルの匂いがして、本州以南のカツラはそうでないのか?

  

キャラメルは、焦がした砂糖だ。

 そして、砂糖といえば、砂糖の権化とも言える木がある。

 カナダの国旗になっているサトウカエデ(sugar maple, Acer saccharum エイサー・サッカラム)だ。英名からしてシュガーメイプル、学名「エイサー サッカラム」のサッカラムは「砂糖」の意味だ(人工甘味料のサッカリンも同じ語源だ)。 サトウカエデから、メープルシロップがとれる。

  

北海道のカツラも、カナダのサトウカエデも、寒い地域に生えている。

 普通は温帯に生息するカツラやカエデが、何かの事情で寒い場所で生きることになると、砂糖を蓄えるようになるのか?

 

そうだとしたら、何故なのか?

 砂糖水は、真水よりも凍る温度が低いのか?

 外気の気温が氷点下になっても細胞の中の水が凍って膨張して細胞が損傷することを防ぐためなのか?

 

 ずいぶん前に、北海道を旅行した時に、

 白樺の樹液の瓶詰めが飲み物として売られていたので、買って飲んでみた。

 ほんのり甘くて、爽やかで、美味しかった。

 白樺は通常、寒冷地や高山帯に自生する。 高い山では、針葉樹林よりも標高が高い、針葉樹も生きられないような寒くて厳しい場所に生える。

 だから白樺の樹液も甘いのか?

 

 だが、寒冷地に生える木に限らず、

 木の樹液は、そこそこ甘いのかもしれない。

 樹木を含めた植物は、その体内でせっせせっせと砂糖を作っている。

 光合成だ。

 緑の葉っぱの中で、

 葉っぱの裏から取り込んだ二酸化炭素6つと、

 根から吸い上げた水6つから、

 太陽光のパワーを使って、

 砂糖1つと、酸素6つを作る。 

6CO2 + 6H2O 太陽の光⇒  C6H12O6(砂糖) + 6O2

 

砂糖1つは、植物の体内で、セルロース繊維など植物の身体をつくるのに使われる。

 酸素6つは、植物は要らないので、葉っぱの裏から空気中に捨てる。

 植物も、呼吸のために酸素を吸うが、光合成で出来た酸素は、植物にとってはゴミだ。

  

地球温暖化対策に「木を植えよう!」と言われる理由がこれだ。

 植物は、温暖化ガスの二酸化炭素を、水と合成して、砂糖の形にして、体内に「固定」してくれる。

 そればかりか、廃棄物として、生き物に必要な酸素まで出してくれるのだ。

  

どっさり繁った大量の葉っぱで光合成を行う樹木は、お砂糖の工場だ。

  

カブトムシは、クヌギの木の樹液を吸う。

 クヌギの樹液がほんのり甘いのかもしれないね。

 

子どものころ、買ってもらったカブトムシに、人間が食べたあとのスイカの皮を上げると、

 カブトムシはまだ残っている赤い部分を、櫛(くし)のような口をつかって食べていた。

 美味しかったんだろうなぁ。

 

でも、それは、昭和の頃の話。

今は、カブトムシにスイカを食べさせると、死ぬらしい。

 

何年か前に、「和風総本家」というテレビ番組で、

出演者の俳優さんが、

「孫が飼っているカブトムシにスイカをあげてはいけないと言われた。今は、カブトムシ専用のゼリーのようなエサがあって、それを与える。 今のスイカは甘すぎてカブトムシが死んでしまうからだ」

と語っていた。

 

農家の努力のおかげでスイカが甘くなった。

甘いスイカのほうが、売れるんだろう。

 

スイカが甘くなっても、人間は、コップで水を飲んで薄められるからいいけど、

カブトムシはそうはいかない。

 

いい匂いがするこの赤いものはなんだろう? 食べてみよう......うわ~っ、甘くておいしいっ! おいしいよ~おいしいよ~甘くて甘くておいしいよ~もっともっと食べよう食べよう食べよう..........あれ、喉が渇いてきたよ......喉が渇いたよ........苦しいよ.........喉が渇くよ........渇くよ........苦しい.......喉が........渇く.........................バタッ......(合掌)

 

カブトムシも糖尿病になるのかな? その前に、浸透圧の関係で死んじゃうのかな?

 

落葉樹が紅葉するのは、厳しい季節()のあいだ維持コストがかかる葉っぱを捨てて省エネ操業(冬眠状態)に転換する前に、まだ使える成分を葉っぱから吸い取る過程で、葉っぱの色が変わるのだ、と聞いた。 

 

樹木からすれば、紅葉した落ち葉は、葉っぱの抜け殻、カスなのだ。

 

北海道のカツラの木は、まだ使える成分を葉っぱから吸い取った後の、黄色に変色した抜け殻の落ち葉から、キャラメルの匂いがする。 焦げた砂糖の匂いがする。

 

焦げた砂糖は、捨てるらしい。

 

 

食べすぎるな!

二口女(ふたくちおんな)



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