🌟国立劇場で歌舞伎を見ていた頃の思い出。2024年01月09日 17:11

建て替え前の国立劇場から最高裁を臨む
        ☆想い出写真☆


国立劇場が建て替え中なんですね。

中村吉右衛門さん一座の歌舞伎を見に行っていた頃が懐かしい。

でも、コロナ直前の頃になると、
国立劇場の職員さんが、開演前に
日本語が読めなくてもわかるプラカードを掲げながら
座席の通路を歩くようになった。

プラカードには、
「撮影禁止、飲食禁止...」などの、ごく当たり前のことが、
日本語が読めなくてもわかる絵の表示で描いてあった。


建て替え後の国立劇場に行くかどうか、わからない。

たぶん、行かないと思う。

行きたくても、もう行かない。行く気がしない。


こういうふうに、ひとつの文化は、
その文化の中で生まれ育った人たちの手の指の間から、
すべり落ちていくんだろうねぇ。

「シティ・ポップ」も、そうなんだろうね。

やみくもに、英語に翻訳して「国際化」すると、
柔道みたいになるんだろうね。


日本人が思い憧れている「国際化」は、「米語化」のことだ。
「米語化」とは「米国化」のことであり、
英語(British English)では
「macdonalisation(マクドナルド化=マック化」)のことだ。
「スタバ化」でもいい。「starbucksation」になるのかな?

ドイツのハンブルグの人たちは、
まさか、自分たちの郷土料理が、
アメリカで、あんなふうになってしまうとは、思いもしなかっただろう。

イタリアのミラノの人たちは、
ミラノの通りの、地元の人たちが通い憩うコーヒー喫茶が、
アメリカで、あんなふうになってしまうとは、思いもしなかっただろう。  

イタリアやフランスの庭園や、
100歩譲って(文化後進国の)イギリスの庭園と、
NYのカイカット邸の庭園との落差が、
「アメリカ化」だ。 
1,000年以上の文化の蓄積による自力を、
経済力(カネ)で上辺だけ買い取ってはみたものの、
「上辺だけ」であることが、否応なく滲み出る。

日本の伝統文化は、
どんなふうに「アメリカ化」されていくんだろう?

ちなみに、
国立劇場も、建て替え後の '英'語表記 は、
「The National Theatre」から、
「The National Theater」になるのかな?
さいごの2文字が入れ替わるだけだけど、
この落差は、絶望的に大きい。

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